こんにちは、お金に詳しい産婦人科医のDeppです。
今回はこちらの本を読んでみました。
みなさんご存知池上彰さんの著書です。
私の世代は「週間子供ニュース」という番組のお父さんという印象が強いかと思います。
池上彰さんは経済に詳しいジャーナリストで、経済番組などでよく見かけますよね。
そんな池上さんがお金や経済について解説してくれている本です。
こちらも楽天Koboで購入しました。
結構有名な本であり、お金関連のおすすめ書籍まとめサイトでは頻繁に取り扱われています。
前から気になっていましたが、改訂されたということもあり満を持して読んでみました。
余談ですがよく目にする「おすすめ〇〇ベスト10!」といったサイトは利益相反が絡んでる可能性があるので注意してください!
私はなるべく「生の声」が書いてあるブログやサイトを参考にするようにしてます。
この記事も「生の声」の一つとして読んでいただければと思います。
レビュー
私は池上彰さんをよく知るわけではありませんが、「さすが池上彰さん」と言わざるを得ない作品です。
本書は各章が授業のようになっており、次のような構成になっています。
- お金の歴史
- 仮想通貨
- 銀行
- 投資
- 保険
- 税金
- ニュースの中のお金の話
- 身近なお金の話
いずれも1歩どころか2歩、3歩まで突っ込んで解説されています。
豆知識から重要事項まで「へー、そうだったんだ!」と思ってしまう内容に溢れています。
お金や保険、税金、銀行の歴史なんかは意外と面白く、知るとなんだか大人になった気持ちになります。笑
改訂で追加された章には「仮想通貨」もあります。
そうです、あの「ビットコイン」の仮想通貨です。
私は仮想通貨(正式には「暗号資産」と呼ばれるようになるそうです)はリスクの高い投資・ギャンブルと考えていましたが、その歴史を紐解くと非常に奥が深い。
お金は物々交換の時代から稲、布、貝、塩→金・銀・銅といった歴史を経て現在のドルや円の時代に繋がっています。
その先に仮想通貨という時代が来ても不思議ではないのだな感じました。
仮想通貨はまだ未熟だと述べられていますが、いずれはお店で仮想通貨を普通に使う時代が来るかもしれません。
仮想通貨が不完全なのは価格変動の激しさに由縁します。
この足かせがなくなればそういう時代が来るのかもしれません。
投資(投機)としてはあまり魅力は感じませんが、そういう意味ではすごく興味を持ちました。
これを第二章に持ってきていることにはなにか意味があるのではないかと考えてしまいます。
これだけでも読んで良かったなと思いました。
インフレやデフレがどのように景気に影響を与えているか、国債の売り買いで景気がどのように変化しているのかといった内容も非常に興味深かったです。
いろいろと勉強していると国債が如何に経済の中で重要な役割は果たしているかがわかります。
特記すべきは、筆者は基本的に推奨や批判を行わず、あくまでも中立の立場でわかりやすく解説しているということです。
どの内容に関しても「これがいい」「これはやめろ」といった文句が書かれていません。
最後は自分で考えて判断しろというメッセージなのだと私は思います。
思い返しながらレビューを書いていますが、思い返すほど面白い本だったなぁと思ってしまう。
やっぱりいい本なんですね。
「さすが池上彰さん」と言わざるを得ない。
誰にでもおすすめできる本だと思います。
こんな人におすすめ
はっきり言って、みんなにおすすめです。
やや難しい内容も含まれますが、基本的にはわかりやすく丁寧に書かれています。
タイトルにある「知らないと損をする」とまではいかないかもしれませんが、「知っておくべき」お金の知識は十分に身につけられます。
読者に答えを与える本ではなく、答えに導く本です。
医学で病気を理解するために病態生理から理解するのと似てるかもしれません。
結果的にそれが理解の一番の近道であり、新しい物事の応用に役立てることもできます。
人生という臨床の参考書にしてみてください。