こんにちは、お金に詳しい産婦人科医のDeppです。
前回は節税のための医療費控除・セルフメディケーション税制について解説しました。
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ポイントは一年分の医療費を捨てずにまとめることでした。
今回は医療費のまとめ方を具体的に紹介します。
この記事では
- 医療費のまとめ方
- エクセルを使った医療費の管理方法
について解説していきます。
医療費のまとめ方
医療費控除(またはセルフメディケーション税制)を利用するためには、医療費の領収書を捨てずに保管しないといけません。
1/1〜12/31にかかった医療費が対象になります。
どのような医療費が対象になるかは「【確定申告】医療費控除とセルフメディケーション税制で節税しよう!」で解説しています。
要約すると
- 病院や歯科医院の診療費
- 医薬品代(処方とOTC医薬品)
- 交通費
などになります。
交通費を除いて、医療費控除を受けるためには領収書の保管が必要です。
保管期間は5年間です。
医療費控除を受けられるかどうかは年があけるまでわかりませんが、領収書を保管していなければお話になりません。
どうなるかわからないからこそ、医療費の領収書は必ず捨てずにとっておくクセを今からつけましょう。
私は医療費がかかるたびに、クリアファイルに領収書などをまとめるようにしてます。
家族あわせて一つのクリアファイルです。
診療費や医薬品代などもひとまとめにしています。
慣れてしまえば全然面倒なことではありません。
保管方法は自由ですが、今まで領収書を捨ててしまっていた方は、次回から必ず保管するようにしましょう。
医療費の管理方法
一年分の医療費をまとめることができたら、医療費控除が適応できるか確認する必要があります。
一年分の医療費領収書をクリアファイルから引っ張り出し、さっそくまとめていきましょう。
セルフメディケーション税制ではなく医療費控除を利用する場合、国税庁サイトの「医療費集計フォーム」を利用することができます。←確認したら利用できなくなっていました。
こちらに必要な項目を入れることで自動的に医療費控除額を計算してくれます。
e-Taxで確定申告をする際にこのファイルを読み込めば医療費控除の申請が完了します。
デメリットはセルフメディケーション税制の申請に対応していないことです。
セルフメディケーション税制を利用することになった場合、別の方法で計算しなおす必要があります。
より汎用性を求めるのであれば、自分でエクセルファイルを作成するのがおすすめです。
e-Taxで確定申告をする場合、領収書の提出は不要です。
パソコンでひとつひとつ入力することになるので、わかりやすくまとめていれば問題ありません。
ということで私のエクセルファイルでの医療費のまとめ方を紹介したいと思います。
Depp流 医療費エクセルファイルの作り方
エクセルが得意な方もいればちんぷんかんぷんな方もいるかと思います。
極力わかりやすく説明したいと思います。
はじめに私が作った「医療費エクセルファイル」をお見せします。
ここにある項目を埋めれば医療費控除とセルフメディケーション税制のいずれにも対応できるようになっています。
それぞれの項目について簡単にみていきましょう。
診療を受けたり医薬品を購入した人の氏名を入力します。
病院や薬局の名称を入力します。
医療費の区分は4種類です。私はこれにOTC医薬品費という項目を加え、5区分にしています。
- 診療費
- 医薬品費
- 介護保険サービス費
- その他の医療費
- OTC医薬品費
私はこの番号を使って整理していますが、番号ではなく「診療費」や「医薬品費」と記載してもokです。
医療費や医薬品費を入力します。
診療のためにかかった交通費を入力します。
領収書は不要ですが、原則公共交通機関(電車やバス)のみです。
これに関してはあとから調べて計算してもいいです。
生命保険や出産育児一時金などで補填される金額を入力します。
⑦合計
医療費の合計金額です。
次にように入力すれば自動的に合計金額が表示されます(行が”6″の場合)。
セルフメディケーション税制を利用する場合、具体的な商品名(ロキソニンなど)が必要になります。
セルフメディケーション税制を利用するのであれば、領収書から医薬品名も転記しておくと確定申告の時に便利です。
転記するのはセルフメディケーション税制を利用することが決まってからでいいと思います。
以上です。
エクセルは自分で一から作成してももちろんかまいません。
面倒くさい方は上と同じ「医療費エクセルファイル」をダウンロードして使用してください。
医療費の入力
エクセルの準備ができたら医療費の入力に移りましょう。
手順としては
- 医療を受けた人ごとにまとめる
- 医療機関や薬局ごとにまとめる
このようにすることでのちの計算が楽になります。
具体例はこんな感じです。
すべての医療費を入力したら⑨医療費合計を確認しましょう。
この金額が10万円以上であれば医療費控除を受けることができます。
セルフメディケーション税制を利用する場合
⑨医療費合計が10万円未満である場合はセルフメディケーション税制が利用できるか確認しましょう。
画像のように行を選択した状態で「データ」タブにある「フィルター」をクリックします。
項目ごとに下向き印が出てくるので、「医療費の区分」の下印をクリックします。
ここで”5″以外のチェックを外せば、OTC医薬品のみが表示されます。
「合計」のセルをまとめて選択すれば、下の方に合計金額が表示されます。
この金額が12,000円以上であればセルフメディケーション税制が利用できます。
セルフメディケーション税制を利用することが決定したら、ちょっと面倒ですが⑧OTC医薬品名に具体的な医薬品名を転記しましょう。
セルフメディケーション税制では確定申告の際にいちいち一つずつ入力しないといけないので確かに面倒です。
医療費控除であればOTC医薬品費も網羅され、細かい商品名は不要です。
使えるなら医療費控除の方が楽かもしれませんね。
まとめ
医療費の管理方法について解説しました。
入力自体はそこまで大変ではないので、節税のために頑張ってみてください。
しっかりまとめることができれば確定申告がグッと楽になります。
確定申告での医療費控除の記載方法については後日解説します。