研修医のためのお金の話~無知な医者がお金を学んだ理由~

  • 2019年8月7日
  • 2020年12月12日
  • 総論

はじめまして、産婦人科医5年目のDeppです。

 

早速ですが、みなさんは経済について詳しいでしょうか。

自信を持ってYESと言える方はこの続きを読む必要はありません。

このブログは経済について自信がない、または全くわからないという方を対象としています。 

 

ここでいう経済とは、みなさんを取り巻くお金に関することです。

 

貯金や税金からクレジットカードで貯めたポイントの活用法など、幅広い内容が含まれます。

このブログを通して、みなさんに少しでもお金に詳しくなっていただきたいと思います。

タイトルを研修医としていますが、社会人になりたての方の参考にもなるかと思います。興味があったら是非読み進めてみてください。

この記事の内容
  • 管理人がお金の勉強をはじめたきっかけについて

医者は本当に博識なのか

一般的に、医者は博識と言われています。医療に関して言えばそれがお墨付きであることはみなさんが一番よく理解しているかと思います。

それでは、経済についてはどうでしょうか。

悲しいかな、私達の長い大学生活の中で経済の勉強をした記憶はないかと思います。

経済という言葉は少し堅いので、ここからお金と表現させていただきます。

現代社会でのお金の立場

お金という言葉は小学生でも知っています。しかし、大人になるにつれて、人々は暗黙のタブーかのようにその話を避けます。

避けることに異論はありません。給料や年収について聞かれたら、返答にたじろぐのは自然なことです。

しかし、だからといってお金から興味を遠ざける必要は全くありません。

この世界で生きていくために必要不可欠なツールである以上、よく知っていることに越したことはないはずです。

医者が持つお金の知識

医者の話に戻ると、どうやらほとんどのお医者さんはお金に興味がないようです。

お金に困ることがあまりないことが原因かもしれません。お金がなくて生活を切り詰めている方はあまり見かけませんからね。

つまり、

お金に困ってないから興味を持つ必要がない

のです。

無意識に受け入れられているこの状況を、私はどうしても良しとは言えません。

医者は金持ちと思われがちですが、金持ちだとしても小金持ちです。大金持ちの医者はほんの一握りであり、勤務医に至っては小金持ちも危ういかもしれません。

大金持ちと小金持ちのどちらを目指すにせよ、お金の興味と知識を持つことは、無駄な出費や払う必要のない税金の選別に大いに役立つはずです。

私とお金の出会い

研修医になりたての頃のことは今でもよく覚えています。

学生時代にはなかった責任がいい意味でのしかかり、日を追うごとに自分のスキルが上昇していくことが実感できました。毎日が楽しく、どの科をローテートしても新鮮なことばかりでした。

そして、初めて給料が自分の口座に振り込まれたときは、自分も大人の仲間入りができたと感じました。

問題はここからです。

自由に使うことができる自分のお金はできましたが、それ以上に世の中の数多くの誘惑の存在にも気づかされました。

診療に必要な白衣・聴診器や本に加え、Amazonといったネット通販、新しく出会った人たちとの飲み会。本当に必要ではないものでも、「自分のお金」だからと大盤振る舞いでした。

医者といえどたかが研修医。大学病院勤務であったこともありますが、給料がいいとは言えません。当然貯金がたまるはずもなく、私の通帳残高は常に数~数十万円台(よくて二十万円台)でした。

毎月ぎりぎりの通帳残高を眺めていましたが、特に何も感じませんでした。貯金はないけど楽しく暮らせている。漠然と何とかなっている状況に満足していました。

そんな私がお金の大切さに気付いたのは、結婚して子供が生まれてからでした。研修医を終えた初めての夏です。

 

「自分のお金」は「家族のお金」に変わりました。

 

研修医時代に住んでいた安い寮(光熱費込みで家賃1万5千円!)から初めて自分で契約した賃貸マンションに引っ越し、生活必需品から日用品、子育て用品も今まで以上に必要になりました。特に賃貸契約時の初期費用はあまりにも荷が重く、私のギリギリ通帳は最小限にまで縮みました。

私の入局した産婦人科はお産が一人で取れるようになるまではバイトが禁止されており、追い打ちを打つかのように給料も減りました(基本給は研修医時代の方が上でした)。少しでも支払いを先延ばしにしようとクレジットカードを頻繁に利用しましたが、焼け石に水。ついには家賃の支払いも厳しくなってしまいました。

奥さんに正直に現状を告げ、奥さんの貯金から家賃を支払ってもらいました。

 

心底情けなかったです。

 

奥さんとこの頃の話をすると、あのときは悲しかったと寂しそうに話します。

この経験を引き金に、私はお金の勉強を始めました。

今でこそお金の知識は付き、家族のお金の管理は私がしていますが、あの頃のような思いは二度としたくない・させたくないと強く感じています。

最後に

周りを見ると、私のような研修医生活を送っている研修医は少なくなさそうです。そこまででないとしても、お金の知識を持つことは人生のマイナスには決してなりません。

また、私のように突然お金が必要になることは誰にでも起こり得ます。あの頃の私を反面教師にして、今この瞬間からお金の知識を身につけ始めてください。

  • 払わなくてもいい税金を払っていませんか?
  • 効率よく貯金はできていますか?
  • お金はしっかり管理してますか?

お金に関するツールを知らないで使わないのは機会損失です。(機会損失については次回お話します)

やるかやらないかはさておき、このブログを通してお金の興味と知識を培っていただければと思います。